2024/07/01
湖に浮かぶ西洋の古城【養福寺貯水池】の記事で訪れたのが、2012年。
北九州市八幡西区養福寺にある、官営八幡製鐵所の水道施設である【養福寺貯水池(ようふくじちょすいち)】に2014年春、また訪れた。
前回は家族連れてのお花見を「口実」に見回ったのだが、今年はひとりで赴いた。
しかし時間の都合上あまり回れなかったのだが、そもそも河内貯水池に比べコンパクトな、ここ養福寺貯水池。
前回見られなかった場所をさらりと見て来たのだ。
年に一度、花見シーズンにわずかな期間だけ開放される。
事前告知もされないので、ここだッ!って時に赴く他ないのが悩みのタネ。
ツイッターなんかで情報収集するのがよさそうだけど、やっぱり急な調整になっちゃうのが、ここ養福寺貯水池。
関東から日帰り弾丸でやってくる方もいらっしゃるのだ(笑)
さて、行ってみよう。
フェンスに囲まれた貯水池だが、入口は数カ所ある。
正面入口と言って良さそうなのがこの階段。
もうすでに八幡製鐵所の土木技師であった沼田尚徳技師の美的センスが伺われる。
びっしりと貼られた石が、人造でありながらも自然と調和する様な出で立ちだ。
意匠と思われる穴の開いた部分には、見えない所まで同じく石が貼られていた。
細部にまで妥協が無い。
コンクリート製ながら、周囲の側溝も優雅さすら感じる。
通常一般の人が立ち入る事が出来ないため、整備されていない。
しかし落葉と相まってさらにその趣を増しているかの様だ。
写真では見えにくいが、歩道の脇には同じく石貼りの溝が続いている。
トンネル周りは切り石積み。
その排水路(?)に架かる小さなコンクリート製の橋。
いっちょまえにアーチ状欄干と花崗岩の柱を備える。
この橋にもに側溝があり。
なんと言って良いものか解らないが、これも排水路だろうか。
滑り台にしてはおしりが痛くなる。
この辺りの木々の隙間から見えたのが、堰堤下部の減勢池。
こちらにもラッパ状の導水管?
もしかしたら先ほどのトンネルに続くグローリーホール(洪水吐き)かもしれない。
監視塔も変わらず。
ただ今回残念だった事が、堰堤沿いを降りてゆく道がロープによって封鎖されていた事だ。
結構メインイベントなんだけどねぇ。
堰堤上部、調整池の余水吐き(洪水吐き)も美しい石積み。
ラッパ状の遠賀川から引かれた水の出口も見える。
前回写真が撮れなかった余水吐きからの水路を跨ぐ石橋。
勇気を出してへっぴり腰で全景を撮る。
よく見ると、石積みに煉瓦のアーチである事が解る。
要石もあり、自然石の装飾が見事だ!
いつも感じる事だが、近代化遺産と呼ばれる物は歳月がたっても美しい。
それは人工物ながら自然と喧嘩せず調和出来ているからだろう。
現代建築も素晴らしいが、特にこの沼田技師の手掛けた【養福寺貯水池】には”自然の美しさ”すら感じるのだ。
また桜の咲く頃に。
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あわせてお読み下さい。
湖に浮かぶ西洋の古城【養福寺貯水池】
コメント
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えΣ(・ω・ノ)ノ!
あそこは
桜の時期にには中に入れるなりか|д・) ソォーッ…
by シュークリーム 2014-04-20 15:52
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そうなんです、桜の季節、概ね2週間程度ですが一般開放されるんです。
つまり・・・あと1年待たなくてはなりませんね〜
by Taka 2014-04-20 23:43